いろは蔵パークのお店
「ト一屋」
株式会社 ト一屋 取締役 開発室長
荒木順三さん
昭和初頭、中町に開業したト一屋(といちや)は建築資材や生活雑貨を商い、戦後の昭和23年に食料品の専門店となりました。
以来70余年、「うまいものならなんでも」を掲げて酒田・庄内の家々の台所を支え続けています。
「いろは蔵パークのお店」初回は、同施設の主要企業である株式会社ト一屋。
当地自慢のローカルスーパー、28年ぶりの新店舗に期待が高まります。
Q.ト一屋さんの新店舗、いろは蔵パーク店はどのようなお店になりますか。
既存店舗は、入口から青果、鮮魚、惣菜、精肉とつながる配置が一般的でした。いろは蔵パーク店は、惣菜と青果の2つの売り場でお客様をお迎えするレイアウトを考えています。お客様の生活様式が変わって、料理の時短や簡便性のニーズが年々高まるなか、惣菜やミールキットといった、炒めるだけ、温めるだけで済むような商品展開が必要だと考えました。
Q.料理をつくる時間はなくても、おいしく栄養のあるものを食べたいという忙しい人にはありがたいですね。ト一屋さんは惣菜も人気なので楽しみです。
ベーカリーコーナーを設置してできたてのパンも販売する予定です。地元のお客様の日常生活に根差した食材と商品の提案が一番大事であることは今までと変わらず、通路幅を広げて歩きやすくしたり、商品が探しやすかったりと、買い物がしやすい新しい空間づくりをしていきたいです。
Q.ローカルスーパーはお店ならではの品ぞろえも見どころで、ト一屋さんは興味をひく商品選びをされていますよね。
求めやすい価格のものもあれば、少し値段が高くてもおいしいもの、健康志向の方であれば添加物不使用のものなど、多様化する食嗜好に応えられるように、全国各地のメーカーさんや個人の生産者さんの情報を集めて、商品の仕入れを頑張っています。
地元の農作物の生産者さんを従業員が訪ねて、こだわりのポイントやその年の作柄といったお話を聞いて、商品の知識を深める機会も設けています。お客様に生産者さんの声をダイレクトに伝えるとやはり説得力が違うので、今後も続けていきます。
Q.複合施設には初出店となりますが、他店と一緒に取り組んでみたいことはありますか。
同じ棟に酒田天然ガスさんのキッチンスタジオが入りますので、地元酒田をはじめ庄内地域の在来野菜や旬の野菜などを活用した料理教室を開催したいですね。若い方向けに“こういうおいしい食材がある”ということを知ってもらうきっかけを提供できれば面白いのかなと思っています。
Q.どんなお店になるのか楽しみです。ト一屋さんも楽しみにしていることはありますか。
いろは蔵パークへの出店にあたっては、従業員から新しいことにチャレンジしたいという声が多くあがったことが大きな決め手になりました。地元の企業で、地元ならではのにぎわいをつくっていくといういろは蔵パークの趣旨に賛同して、私たちも新しいフィールドでさまざまなことに挑戦していきたいと思っています。
株式会社 ト一屋 取締役 開発室長
荒木順三さん